4/3は師匠のリサイタルだった。
私はお願いしてお手伝いをさせて貰った。
リハーサルから本番も幕間でずっとステージの師匠を見ていた。
間際で色んな事を見せてもらい・・・経験させて貰う事ほど勉強になることはない。
シャンソンの違う面を私に教えてくれた人。
多くの人がシャンソンは語りだという。
大人の歌だから、歌い上げてはいけないという。
師匠は、どんな歌にもメロディーがあって、リズムがあってテンポがある
語りに逃げる前にまず、それらを大切にして、そこから引き算をしていけという。
師匠の歌には いつもいつも泣かされてしまう。
心の奥に染み入る歌声で歌い上げる。
一曲一曲毎に客席から「ブラボー」と声が上がる。
歌い手と客席が一体になっていく。
最後には大きな拍手と歓声と・・・・ そして、「アンコール」の声・・・鳴り止まない拍手。
私はもう涙で涙で、ステージが見えなかった。
本当に、この人に出会えて・・・ そして、着いていける自分の幸せをかみ締めた。