ライブを終えて・・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　photo　by　AKI



終わった・・・・・・・・・・


11月のライブの中では
一番緊張する大きなライブだった。

和歌山は先日ゲリラ豪雨に合い、道路が冠水して大変だった。
交通が麻痺してしまい、電車もバスも動けない・・・　和歌山から出れない。
和歌山に入れない状況だった。

金曜日の深夜2：00頃　雨の音で目が覚めた
ポツポツとした音だったのが、だんだん激しくなっていく
ザーザーと音を立てて降り積もる。
明日、このまま降り続いてまた床下浸水になったらどうしよう・・・・・
ベッドの中で、祈りながら朝を迎えた。



師匠は朝、6時過ぎに東京の自宅を出て
遠路はるばる和歌山の地まで来てくれた。
本来なら、夜に歌うという体のサイクルの方

「声が出ねぇなぁ～～」と　言いながらも

いつも通り・・・　いや、いつも以上に素晴らしい歌を聞かせてくれる。

いつもいつも思う。

この人に出会えてよかったと。

歌も　そして人間としても尊敬出来る最愛の師匠。


おおきい人だなぁ。。。。。。。。。。。


あ・・・・　体は痩せてキレイになってました。　　笑



そして、天候は昨夜と打って変わった晴天だった。

太陽が眩しいくらい　美しい秋空が広がっていた。





今回は、私は自分の体との戦いだった・・・・・・

デビューしたての頃から数年間、結構ライブというと直前に風邪を引いてしまったり

体調を壊すという事がしょっちゅうだった。

それというのも、実は自分には喘息があるから人よりも風邪をひきやすく

一度引いてしまうと、気管支炎になったり肺炎を起こす確立が高い。。。。。　というのを

ほんの4.5年前に知った。

最近はかなり気をつけていて、マスクの着用はもちろん。特に今はインフルエンザ対策で

手もしょちゅうアルコール消毒していたのに・・・・・・・・・

うっかりと、コンコンと軽く咳が出ていたのを「これくらいすぐに治るさ」と見過ごしてしまい

また、いつもの気管支炎を起こしてしまった。

ライブ前の一ヶ月から耳鼻科・かかりつけの内科に延々通う。

点滴をしてもらい、抗生物質やステロイドも我慢して飲んだ。

でも、3日ほど納まっていてもすぐにまた咳の発作がやってくる。

咳をすると喉を絞める動きを喉の筋肉が覚えてしまうので、歌う時に喉がそちらにいってしまう。

そして、もちろん咳をすると炎症を起こすから声が出なくなってしまう。音程が取れなくなる。

ついに最強のステロイドと吸引の薬が出される。

いままで、ステロイドは怖くて処方されても飲まずに終わることが多かったのだが

今回は、諦めて大人しく服用した。

そんなこんなで迎えた当日。

前々日のボイストレーニングの時にはやはりいい声の状態には持っていけなかった。

すぐに炎症を起こし始めて、咳が出るし声がへばってしまう。

レッスンの終わりに先生と話をする。

「明後日は頑張って下さいね。どう、自分の喉を配分するかを考えながら歌うのも大切ですが

怖がって後で後悔が残るようなステージにはならないようにね」



当日、12時からリハーサルが始まる。

ピアニストさんと音合わせをする。

本番に向かえて声を温存しておこうと恐る恐る歌う私に、先生から「音程が三箇所狂った。」とチェックが入る。

リハーサルが終わって、食事をして、衣装を着替えて・・・・　本番を待つ


どうする・・・　どうする・・・・　どうやって歌う・・・・・　自分の中で自問自答する。


『後悔するようなステージにだけはしたくない！！』


その思いが胸に湧き上がる。

昨年の師匠とのライブの時には、気負いすぎて自分の気持ちだけが空回りしてしまい

どうやっても、何をやってもそれがどんどん悪い方に悪い方に向かってしまう。

自分でも何をどうしていいか解らない。

今、振り返っても、とても痛いステージだった。


あんな風になりたくない。私は私で真っ向から向かうしかない！

ステージに立った私はもう、何も考えず自分に出来る精一杯の事をするだけだ

一曲目から喉をセーブするという考えは頭からふっとんでいた。

そして、全曲もう思い切り歌いきった。

もしかしたら、私の歌は力で押しただけになっていたかもしれない。

でも、それが正直今の私に出来る精一杯の事だったと思う。


だから・・・・・・・・・・・


今年はライブ後に師匠に正面から「私の歌はどうでした？」と聞く事が出来た。





体調管理・・・・・・　歌を続けていく限り、私に課せられた永遠の課題だ。