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WENDYでのレッスン

「Wendyでのレッスン」          2002/4/23

黒木先生は、ラッキーな事に私が歌ってみたいと思っていたシャンソ

ン専門のピアニストさんだった。神戸では、シャンソニエで歌手の方

の伴奏もされていたらしい。黒木先生のレッスンは基本的なことを

初心者の私達にとてもわかりやすく説明してくれることから始まった

発声練習の大切さ。喉に負担をかけずに複式呼吸で声を出すことが

透明な声を作る事や喉を壊さずに長く歌える事に繋がるということを

教えてくれた。ボイストレーニングにかける時間はなかなか長く、いつ

も1時間の レッスンの中で30分は必ず声を出すトレーニングをした。

喉を開いて歌うという事が初心者の私にはなかなか理解できなかっ

た。喉声とお腹からの声は違うと何度説明され、先生が実演してくれ

ると 違いはわかるのだけど、いざ自分が実行するとなると、どうした

ら喉声にならずに透明な声が出るのかが解らなかった.。音階が上

がっていくにつれて、喉声の私は鶏を締めたような声に なっていった

窓ガラスをひっかくのと同じくらい耳障りだったのではと思う。

寝転んでお腹に力を入れる練習をしてみたり、水をいれたバケツを両

手に持っているイメージで、両足に力を入れて、ふんばり上半身の力

を抜いて、声を出したり。まず、喉声を直す練習に明け暮れた。それ

が、ある日ふとしたことでなんとなく喉を開く感覚がつかめた。あくび

をした時の喉の状態で「あーーー」と出した声がそれだった。

「その声が開いている状態だからその感覚を覚えておきなさい」と言

われた。一度なんとなく感覚を覚えてしまうと、あとは少しづつ覚えた

処の音を 基準にして、音階を広げていく作業をした。そしてだんだん

と高音も喉 を開いた状態にして出せるようになってきた。その頃課題

曲として、私が練習していたのはエディット・ピアフの 「パダン・パダ

ン」という曲。 私がずっと歌いたかった迫力のある唄だった。この曲

の「パダン・パダン」とは心臓の鼓動のことで、エヂット・ピアフ が口

ずさんでいたのをコンテが聞き、それに詞をつけたというエピソードが

あるヴァルス・ミュゼットというジャンルになる


「パダン・パダン」
私の心にしのびよる音は 遠くの空から聞こえる足音
その音聞くたびに 心の奥まで妖しくみだされて
私はおののき いつも ふるえる

パダン パダン パダン 私をおいかけて
パダン パダン パダン せまりくる足音
パダン パダン パダン 私を悩ませる 
昔聞いたような 不思議な足音よ

私の心につきまとう音は 忘れた過去まで呼び出す足音
聞こえぬふりしても 耳をおさえても
私をとりまいて おびえた心を 強く さいなむ

パダン パダン パダン 私をおいかけて
パダン パダン パダン せまりくる足音
パダン パダン パダン 私を悩ませる 
昔聞いたような 不思議な足音よ

ふりはらってもなお 追いすがる足音
苦しみに疲れた 心をかきむしる音
あの足音よ
by sarah000329 | 2005-01-12 13:48 | デビューするまで
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